小ブネ漕ぎしこの川(レビュー) 「環境問題について肩をどつかれる」 |
22:08 |
カナダのユーコンで、ほんのちょーっぴりカヌーに乗ったことがある。
その時、周りが全部水と樹っていう状態の気持ちよさに、激しくおどろき感動した。
野田 知佑さんの本に出会ったのは、その旅から帰ってきた後だ。「ゆらゆらとユーコン」という本だったと思う。
その歯に衣着せぬ文章のキレのよさ・面白さが好きで、その後目にするたび手にし数冊読んだ。
これは、一番最近読んだ野田さんの本だ。
自分もあまり「川遊び」なんてしたことない。
用水路で、ザリガニ・おたまじゃくし釣りやタニシを採ってた程度だ。
ザリガニやタニシの卵を家へ持って変えると、母にそりゃ嫌がられたけど、ものすごく楽しかった。
野田さんの川遊びの話は、そんな子供の頃の意味もなく無性に楽しい気持ちを思い出させてくれる。
美しい水で、食べれる魚がいっぱいの川で遊べるっていうのは、ドブ遊びですらとっても楽しかったんだから天国のようだろうなーと眩しく眩しく感じた。
そして、大人になってもずっと川で遊んでいる(遊んでばかりじゃないだろうけど)野田さんを、とてもカッコ良く羨ましく思った。いいなぁ。そんな生きかたもありなんだ。
急激にダム開発が進み、汚れて狂っていく日本の川を悲しむ話、ダムへの反対運動の話も多い。
そして、それも面白い。
が、まだ美しい日本の川・世界の川の旅の話がとても面白く感じた。
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ダム反対運動は、ニュースでよく見かける話だ。
そう感じること自体、何か他人事のようで何かが麻痺してる証拠だろうと思うが、仕方ない。
この本を読むと、野田さんの悲しさがバシバシ伝わってくるので、そうボヤっとしてたらいかんのだと肩を揺さぶられるような・・いや、もっと、ドつかれたような感じにすらなる。
うーーん。この「他人事感」をなくすのが先決だろうな、としか意見が出せない。
川でも森でも何でもいい、自分自身もっと地球や自然と関って、生活し遊んで、頭と体を通じて「本当にヤバいのかそうでないのか?」考えたい。
・・と、言葉にすると薄っぺらいが、結構ズシンと感じて考えた結果だ。
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余談だけど、わたしは「地球温暖化」と騒ぐニュースがあんまり好きじゃない。
小学生みたいだけど、地学の本で「地球のちょっとした調節程度の変化だ」と読み、やけに納得したからだ。
それで人類が全滅するとかしないとかは分からない。
けど、温暖化は、人間のせいじゃない気がするだけだ。人間が地球を壊せるなんて、地球が聞いたらきっと鼻で笑うだろうな、って気がしてならないだけ。
・・アンチ・エコってわけじゃないんですが。
地球(自然)と仲良くしないと、きっちりした生活単位でのしっぺ返しは来るとは思っている。
その反対も、また然りだ。